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注文住宅はスキップフロアを活用して快適に!実例で間取りアイデアを紹介
「スキップフロアのある住宅はおしゃれ」といったイメージを持つ方も多いでしょう。スキップフロアを取り入れると見た目がおしゃれになるのはもちろん、住宅の機能性も大幅に向上させられます。
そこで本記事では、スキップフロアの活用についてメリットやデメリットを踏まえながら解説します。間取りの実例も載せていますので、スキップフロアの導入を考える際の参考資料としてご活用ください。
スキップフロアとは
スキップフロアとは、同じフロア内で段差を作り、その高低差によって部屋が分割しているように見せる設計スタイルです。たとえば、リビング内に短い階段をつけてできる広い踊り場空間もスキップフロアに含まれます。
スキップフロアがあると、壁や廊下・ドアを作らずとも部屋を区切ることが可能です。
以下のような環境で悩みや希望がある方には、特に適しているかもしれません。
・個室を作りたいけど狭小地で十分なスペースを確保するのが難しい
・平屋だけど2階建てのような構造にしたい
・共有空間の中に複数のスペースを作りたい
・収納スペースが不足しているので増やしたい
スキップフロアには、目的に応じた複数の間取りタイプがあります。そこでまずは、スキップフロアで実現できる間取りについて見てみましょう。
スキップフロアを活用した間取りの種類
スキップフロアを活用した間取りには、以下の3タイプが挙げられます。
・中二階タイプ
短い階段を設置し、1階と2階の間にあたる1.5階を作るスタイル。
・半地下タイプ
1階部分の共有スペース内に階段を設置し、床を数段程度下げた個室を作るスタイル。
・ロフトタイプ
はしごや階段を使って、フロア上部・屋根裏にスペースを作るスタイル。
中二階は、家族の存在を感じつつもプライベートを確保したい場合によく利用されています。ワークスペースや子どもの勉強部屋にもぴったりです。
半地下は、ひとつの空間内で2つ以上の用途があるときに使い分けがしやすいでしょう。目隠しを設置すれば、共有部分からは下の様子が見えにくいため、完全に独立した空間としても利用できます。キッチン脇に作れば、収納庫としても活用できるでしょう。
そしてロフトは目線より高い位置に設置できるため、大型収納や来客用のベッドルームとして利用できます。
スキップフロアを取り入れるメリット
スキップフロアを取り入れると、間取りのバリエーションも一気に増えるでしょう。
この項目では、さらに具体的なメリットを3つ紹介します。
開放的で立体的な空間を作れる
スキップフロアを導入すると、高低差による立体感や開放感を楽しめます。
段差をつけて縦の空間を活用することで、同じ空間である一体感は保ちつつ、壁や床による圧迫感を軽減でき、広々とした雰囲気になります。
家族がいる空間と区切って、ひとりの読書やリラックスタイムを満喫したり、趣味の時間を楽しんだりもできるでしょう。
また、同じフロア内にもかかわらず、構造を複雑に見せられるため、立体的でおしゃれな印象を与えられる点も大きなメリットです。壁を作らないことで風通しもよくなることから、部屋全体の通気性も向上できるでしょう。
生活空間を広げられる
生活スペースが増える点もスキップフロアのメリットです。
一般的な住宅は、壁や廊下を設置して個室を分けます。しかしスキップフロアは、壁や廊下・ドアを使わずとも部屋を分けられるため、設計スペースを節約でき、空間を有効利用することが可能です。床面積やフロア数を抑えられて、建築コストの軽減も期待できます。
決められた面積の中で必要な空間を効率よく確保できるスキップフロアは、機能面でもコスト面でもメリットが多い手法といえるでしょう。
ライフスタイルに合わせて複数の用途で活用できる
スキップフロアは、一度作ってしまえば、ライフスタイルに合わせて何度でも変化させられます。たとえば、子どもが小さいときは遊びや勉強の場所として活用し、大きくなって独立したら収納部屋や親の書斎に作り変えることも可能です。また、急な来客時には客間に整えたり、家族がリモートワークになった際は作業スペースとしたり、と日々の暮らしに応じて使い分けもできます。
アレンジ次第で好きな用途に変えられる点は、スキップフロアならではの強みです。
スキップフロアを取り入れるデメリット
一方で、スキップフロアにはデメリットもあります。
事前に入念な対策が必要であったり、そもそもスキップフロアが向いていない家庭もあったり、と注意すべきポイントもあるのです。ここでは3つのデメリットを解説します。
バリアフリー住宅には不向き
スキップフロアは、階段やはしごなど段差を設けて空間を作ります。
そのため、段差の上り下りが難しい家族がいる場合には、転倒などのリスクが発生するため、あまり適していません。また、一度スキップフロアを作ると、将来的にバリアフリー住宅へリフォームするのも難しくなります。
現時点では介護が必要な家族や小さな子どもがいなかったとしても、今後家族に変化が起きたことを想定してスキップフロアの導入を検討しましょう。たとえば、生活に必要な空間は1階にまとめたり、段差を小さくしておいたりなど、導入前からできる対策も多くあります。
音や臭いが空間に広がりやすい
スキップフロアがある空間では、音や臭いが広がりやすい傾向があります。
なぜなら壁やドアがない設計のため、視界やフロア内の床位置を調整したとしても、生活音や家族の話し声などが聞こえてしまうからです。キッチン内にスキップフロアを設置しているなら、料理の香りがスキップフロアまで届く可能性も高いでしょう。
そのため、集中できるような作業・勉強場所が必要な場合は一時的に仕切りを作り、個室空間として保てるように調整します。ほかにも、テーブルや椅子を動かして向きを変えるなど、家族が視界に入らないような対策も有効です。
空調効率が悪くなりがち
開放感が魅力である一方で、夏場や冬場は空調管理が難しいことはスキップフロアの問題点です。
部屋が広々としたワンルームの形状になるスキップフロアでは、エアコンやストーブなどの空調機器が効くまでに時間がかかります。また、快適な温度と感じられるまでに時間がかかると、通常の個室より光熱費も高くなるため、コスト面でも対策が必要です。
日常的な光熱費を考慮しつつ空調を調整するには、サーキュレーターや床暖房、断熱性の高い壁・床材を導入するとよいでしょう。空気の流れを人工的に作ることで、効率よくエアコンの空気を室内に届けられます。
スキップフロアのある注文住宅の間取りと施工事例
最後に、スキップフロアを取り入れて、理想的な間取りを完成させた住宅の施工事例を紹介します。
スキップフロアを多目的スペースとして活用した住まい
こちらの邸宅ではリビング内に階段を設置し、途中にスキップフロアを設けています。吹き抜けと合わせて活用しているため、リビングにもスキップフロアにも明るい光が差し込む設計です。
また、スキップフロアを畳敷きにすることで、書斎や昼寝コーナー、洗濯物を干したり畳んだりするスペースなど多目的に利用できます。
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和室とリビングをスキップフロアで緩やかにつなげた開放的な住まい
こちらは、リビング内にスキップフロアで和室を設けている平屋邸宅です。リビング・ダイニングと和室コーナーが直結しているため、子どもの様子を見ながら家事や炊事を効率よく進められるのがポイントです。
また、低めの段差でゆるやかにつなぐことで、半個室として分離しつつもリビングと一体感のある空間が実現しています。
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庭の風景を楽しめる書斎をスキップフロアで実現した住まい
こちらの邸宅はリビングに吹き抜けと階段を設置して、吹き抜け横にスキップフロアを設置しているスタイルです。家族の様子や外の風景を楽しみながら、読書や作業ができる書斎として独立しています。
吹き抜けの壁にはクライミングウォールを設置しており、壁を登ることでもスキップフロアにたどり着けるようになっており、遊び心があふれる設計です。
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スキップフロアのある注文住宅ならライフデザイン・カバヤにご相談下さい
スキップフロアはインテリア性も高く、機能面でもメリットの多い建築スタイルです。
しかし間取りに取り入れるには、デメリットも把握したうえで対策を施しながら導入する必要があります。
ライフデザイン・カバヤでは、スキップフロアをご検討中の方からの相談に乗っています。
当社では、スキップフロアのある住宅の施工事例が豊富で、アフターフォローや安心信頼できる住宅会社としてお客様から高い評価も獲得しました。
(※中国ブロックビルダーランキング6年連続1位。2016〜2021年度、住宅産業研究所調べ)
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