COLUMN
コラム
WELLNESS RESEARCH|食事で体内時計を整える
2022.04.01
昔から3度の食事を規則正しく食べることは健康管理の基本だとされてきました。食事の規則性は栄養扱取の観点からだけでなく、良質の睡眠を確保するうえでも大切です。
食事をすると、その情報が体内時計に入力され、体内時計を整える手がかりになります。3回の食事の中で特に重要なのが、朝食と夕食のタイミングです。決まった時刻に食べることが乱れた体内時計の調整を促進します。
規則正しい食事は消化効率を高めるのにも役立ちます。毎日同じ時刻に食事をしていると、その時刻が近づくだけで体の中で食べ物を消化・吸収する準備が始まり、お腹が減ってくるようになります。
朝食は脳に活動のエネルギー源である糖質を補給します。朝食抜きを続けると、仕事の能率や学業の成積にも悪影響が出やすいとされます。ダイエットのために朝食を抜く人がいますが、それは間違い。朝食を摂らない人は摂る人に比べて太りやすいとされます。
大切な役目を担う朝食なのですが、残念ながら、日本では食べない人が少なくありません。「国民健康・栄養調査」によると、特に20歳代で朝食を食べない人の割合が高く、欠食率は男性でおよそ3割、女性で2割以上です。
夜の食事が、眠る時刻に近過ぎると、体内の温度が下がりにくく眠りが浅くなります。食物を消化するには数時間かかるので、夕食は眠る3時間以上前に食べるのが理想です。
眠る直前に夜食を摂ると、消化系が活発に働き続ける状態になります。タンバク質や脂肪 を多く含む食物は消化が遅く、胃腸にも負担がかかりやすくなります。
遅い時刻に夕食や夜食を摂ると夜更かしになり、睡眠時間が短くなります。朝はギリギリまで寝ることになるので朝食を食べる時間がなくなってしまいます。朝食を抜くと、それを補うため夕食の量が増えたり、夜食を摂ったり。深い眠りが阻害され、辛い寝起きと夜更かしの悪循環に陥りがちです。規則正しく食べて、生活リズムを整えましょう。