注文住宅を建てる際に避けては通れない「土地探し」ですが、何を決め手に土地を選べばいいか迷う人は多いでしょう。

例えば土地の広さだけを見て決めてしまうと、住んでから後悔する原因になりかねません。

立地環境など確認すべき点は多くあります。今回は、土地探しの決め手となるポイントや良い土地かどうかを見極めるコツについて詳しく解説します。

決め手に苦労する土地探し

注文住宅を建てる上で土地探しは今後の住み心地を左右する重要なプロセスの一つですが、理想通りの土地はなかなか見つからず苦労することが多いでしょう。

土地探しは注文住宅の建物そのものと違い、後悔する点があっても後から変更できない場合がほとんどです。

そのため、安さや広さだけで決めてしまうと、大きな後悔につながりかねません。

 

例えば、土地の地盤が悪く補強費がかかり結局予算オーバーになった、広さと駅の近さだけで判断したけど家を建ててみたら日当たりが悪かった、などが挙げられます。

このような後悔をしないためには、土地探しで最低限押さえておくべきポイントを把握することが大切です。

 

土地探し・購入の決め手にしたい7つのポイント

土地探しをする上で決め手になる要素は大きく「立地環境」と「土地」の2つのジャンルに分けられます。

さらに、それぞれのジャンルの中で必ず確認すべきポイントは以下の通りです。

＜立地環境＞
・エリア情報
・交通機関や通勤ルート
・スーパー・コンビニなどの商業施設
・子供の幼稚園・小学校などの教育施設
・災害リスクの確認

＜土地＞
・土地の形状
・隣の土地との境界

土地探しを始める前に、まずは上記のポイントについて理想を整理しましょう。

また、理想がすべて叶う土地を見つけられることはほとんどないため、整理ができたらその中でも優先したい条件を決めましょう。

自分たち独自の土地探しの決め手が明確になり、土地探しをスムーズに進められます。

 

立地環境を確認

立地環境ではどのようなところに注目すべきか、ポイントを4つ紹介します。

 

■エリア情報

まずは候補となる土地周辺の治安や街の雰囲気について調べましょう。

確認方法としておすすめなのは、実際に土地周辺を歩いてみることです。

実際に歩いてみることで、そのエリアに住んでいる人たちがどのような雰囲気か、街灯の有無などを自分の目で確かめられます。

また、治安については歩くだけでは把握しにくい場合もあるため、自治体のサイトで犯罪率や軽犯罪の種類などを調べてみることも大切です。

 

さらに、土地に隣接している道路の交通量や人通りもチェックしましょう。

もし交通量が多い場合は、自家用車の出し入れをするためのスペースを広めに確保できる土地をおすすめします。

人通りに関しては、あまりにも少ないと夜道を一人で歩く際に不安感じたり、多すぎると家の中でも騒音に悩まされたりするリスクがあります。

 

■交通機関や通勤ルート

交通機関や通勤ルートに不便を感じないかも大切なポイントです。

例えば、駅から近い土地を購入したとしても、通勤ルートを考えた際に乗り換えが多かったり、移動時間が長かったりする場合は注意が必要です。

なぜなら、注文住宅は一生に一度の買い物となることが多く、年齢が若いうちは乗り換え回数や通勤時間にストレスを感じなくても、年齢を重ねるにつれて辛い思いをすることが考えられるためです。

 

■スーパー・コンビニなどの商業施設

スーパーや病院など日常的に利用する頻度が高い施設への距離や、土地からコンビニまでの距離も実際に歩いて確認してみましょう。

特にスーパーや病院は子供を連れて移動することが考えられる施設です。

歩いて行ける距離であれば問題ありませんが、少し距離がある場合は自転車を利用することも考慮しておくと後悔が少ないでしょう。

 

また、コンビニは近くにあると何かと重宝する施設です。

スーパーから距離があっても近くにコンビニや小さなドラッグストアがあるといいでしょう。

 

■子供の幼稚園・小学校などの教育施設

幼稚園や小学校が近くにあるかも確認が必要です。

幼稚園は仕事をしながらの送り迎えや急なお迎えが発生することも考慮し、家と通勤ルートから大きくずれない場所にあると時間の短縮につながります。

また、小学校は子供が無理なく通える距離であることや通学・帰宅時間にある程度の人通りがあると安心です。

 

■災害リスクの確認

日本は災害大国と呼ばれるほど地震や津波、洪水の被害が多い国のため、できるだけ安全な土地を選ぶことが大切です。

特に注意が必要なのは、埋立地、海抜距離、造成前の土地の状態です。

 

埋立地では地盤がゆるく洪水などで地盤沈下のリスクが起こりやすいとされています。

また、海抜距離が0mの土地は津波があった際に被害に遭いやすいでしょう。

造成前の土地が田んぼや山だった場合、土砂崩れや地盤沈下の危険性があります。

これらの被害に合わないためにも、最低限ハザードマップや過去の災害状況を確認しておきましょう。

 

土地情報を確認

条件の合う立地環境の土地を見つけられた場合は、土地そのものの状態についてもきちんと確認しましょう。

ここでは、土地自体のチェックポイントについて詳しく解説します。

 

■土地の形状

土地の形状は正方形に近いほど家が建てやすいため価格も高くなり、人気があります。

しかし、正方形の土地は人気がある分、市場には出回らずにすぐに売れてしまう傾向もあります。

一方、複雑な形状をしている「変形地」は土地の形に合わせた住宅を建築することが難しく、建ぺい率ぎりぎりの広さでは家を建てられない可能性があります。

 

正方形の土地がなかなか見つからず変形地を購入するケースは都市部では多くありますが、家を建てる際に不便を感じないかをしっかりと考えることが重要です。

一方で、変形地でも例えば旗竿地などは、道路から離れた場所に家を建てられるため騒音の心配がないといったメリットもあります。

 

■隣の土地との境界

隣接する土地との境界線が明確かどうかや、高低差がないかも重要なポイントです。

隣接する土地との境界が曖昧な場合、将来的に土地の境界をめぐってトラブルにつながるリスクがあります。

また、近隣の土地よりも購入する土地が低い場合は日当たりや風通しが悪くなる可能性があります。

さらに、雨水が溜まらないように土地の高さを揃えるための工事費用が追加でかかってしまう場合もあるでしょう。

 

土地探しについて下記記事も併せてご覧ください。
注文住宅を建てたい！土地探しのコツや注意点

 

土地探し・購入の決め手に関わる注意点

決め手になるポイントもクリアし、条件に近しい土地を見つけられたら購入前に気をつけるべき注意点があります。

購入してから付帯工事による予算オーバーや暮らしにくさを感じないためにも、以下のポイントに関しても問題ないかを確認しましょう。

 

付帯工事の必要性を確認しておく

付帯工事とは、水道管やガス管の引き込み工事や、地盤強化工事など、家の建築以外に必要な工事を指します。

地盤強化工事は土地の状況によっては多額の工事費用がかかるケースがあるため、土地をそのまま使えるかどうかを購入前に必ず確認しましょう。

 

また、水道管やガス管の引き込み工事はそれぞれの本管からの距離に応じて金額が変わります。

本管までの距離が遠いとその分費用が高額になるため、あらかじめ自治体に確認するといいでしょう。

注文住宅の諸費用については下記記事にて詳しくご紹介していますので、併せてご覧ください。
注文住宅の諸費用の相場は？内訳と節約ポイントについても詳しく解説

 

立地環境は朝・昼・夜で確認しておく

用途地域とは、エリアの特性やまちづくりの目的に合わせて建てられる建築物の高さや用途が制限されている地域のことです。

例えば、第一種中高層住居専用地域では中高層住宅のみ建築が認められているため平屋の建築はできません。

 

土地を購入してから希望の住宅が建てられる地域でなかった、といったことが起こらないようあらかじめ確認が必要です。

用途地域は各自治体で管理しているため、各自治体の役所やインターネットで「地名　用途地域」と検索することで調べられます。

 

用途地域を確認しておく

用途地域とは、エリアの特性やまちづくりの目的に合わせて建てられる建築物の高さや用途が制限されている地域のことです。

例えば、第一種中高層住居専用地域では中高層住宅のみ建築が認められているため平屋の建築はできません。

 

土地を購入してから希望の住宅が建てられる地域でなかった、といったことが起こらないようあらかじめ確認が必要です。

用途地域は各自治体で管理しているため、各自治体の役所やインターネットで「地名　用途地域」と検索することで調べられます。

 

建ぺい率・容積率・北側斜面に注意

建ぺい率や容積率、北側斜面は土地に対して建てられる住宅の広さや大きさに関わるため、注意が必要です。

建ぺい率は敷地に対する建築面積を指し、容積率は敷地面積に対する空間の割合を指します。

また、北側斜面は土地の北側にある住宅の日当たりに配慮することが定められている規制です。

いずれの場合も、自分で確認することは難しい項目のため工務店や不動産会社に依頼し、希望する家が建てられる条件かを確認しましょう。

 

土地探しについて下記記事も併せてご覧ください。
失敗しない土地探しの方法を知って、希望の注文住宅を建てよう！

 

土地探し・購入の決め手に困ったら工務店への相談がおすすめ

希望する土地に優先順位を付け、チェックすべきポイントを確認しても、本当にこの土地でいいのか悩むことはしばしばあります。

決め手に悩んだ場合は、その地域に根付いた工務店へ相談することがおすすめです。

希望する条件や悩んでいるポイントを踏まえて相談することで、専門知識を活かした意見や見逃していたトラブル要因などをアドバイスしてくれるでしょう。

また、希望の地域に詳しい工務店であれば地域を散歩するだけでは気づかない、ご近所付き合いなどの事情も知っている可能性があります。

 

土地探しの相談はライフデザイン・カバヤにおまかせください

土地探しは注文住宅が完成するまでの工程の中でも特に悩みやすく、時間がかかる作業です。

自分たちの希望を整理し、候補となるエリアには実際に足を運んでみることはもちろん、時には専門家の意見を参考にしながら後悔のない土地を見つけましょう。

 

ライフデザイン・カバヤではお客様の希望を叶えられるよう、土地探しからお手伝いしています。

住宅の購入や注文住宅を検討されている場合は、土地探しのタイミングからぜひお気軽にご相談ください。

よく読まれる記事
注文住宅はいくらで建つ？予算を徹底解説
注文住宅でよくある失敗例はこれ！その対策方法とは
＜HIRAYA style＞平屋の暮らしかた