結婚当初に家づくりを検討したものの、土地の造成がネックとなり一度断念したというN様ご夫妻。長年暮らした奥様のご実家も老朽化し、新たな土地を購入して理想の住まいづくりを再開。「子どもたちも独立し、夫婦ふたりの住まいになるので、自分たち好みの家を建てられそうな住宅会社探しを始めました」とN様。多くの住宅会社を訪ねる中で、遊び心ある提案を求めていた夫妻の想いに応えてくれたのが、ライフデザイン・カバヤの上野だったという。

平屋でバイクガレージ付きという希望に対し、上野は建物と一体型のガレージを提案。リビングから愛車を眺められる設計に、ご主人も満足したという。さらに打ち合わせの中で中庭のアイデアも加わり、外からの視線を遮りつつ、室内に開放感を与えるロの字型の間取りが実現。中庭越しに見えるバイクや植栽の緑は、ご夫婦それぞれの“好き”を満たしてくれる大切な風景となっている。

室内の空間設計では“ヌケ感”を意識し、リビングと畳スペースの段差は浮いて見えるような設計に。玄関や廊下から中庭ののぞく小窓や、天井高いっぱいの2400mmもあるサッシなどを活かして視線の抜けを確保。また、ホテルライクな造作洗面や、ブラックでまとめたアイランドキッチンなど、空間全体のデザイン性や質の高さもN様邸の大きな特徴に。さらに、「好きなものに囲まれて暮らしたい」というN様の要望を汲んで、あえて壁を多めに残して、家具やインテリアが置きやすいプランが提案されたという。ご入居から3年が経ち、その余白に好きな物が並ぶことで、N様らしい住まいへと成熟している。

夜には照明が中庭や植栽を幻想的に照らし、昼間とは違う趣を演出。中庭と室内が一体となったような広がりも素敵。さらに、中庭から漏れるあたたかな灯りと、外構の庭木の陰影が美しく浮かび上がり、ブルーモーメントの空に映えるファサードを印象的なものにしている。