エス・バイ・エルの住まいは「ストレストスキンパネル」と呼ばれる独自の木質接着パネルが基本となっています。枠材と合板を接着一体化することで得られるフランジ効果により、縦方向や横方向からの荷重に対し強い耐力を発揮します。また、充分に乾燥させていない木材は反りや狂いの原因となったり、腐朽菌が繁殖しやすくなりますが、エス・バイ・エルでは木材の含水率を19%以下に徹底管理。高いレベルで安定した品質を確保しています。
自転車の車輪が細いスポークによって力を分散しているように、構造用合板の面全体があらゆる角度からの引っ張りや、外からの力を分散し強い抵抗力を生むのです。この働きを「ストレストスキン効果」といい、エス・バイ・エルの木質接着パネルはこれにより強い剛性を発揮しています。
木質接着パネルの上から破壊されるまで荷重をかけていく「偏心圧縮試験」で、パネルの強さを測定。その結果、垂直荷重94.1kN(9.6t)の耐性が実証され、普通自動車9台分の負荷に耐えれることが明らかになりました。さらに、水平荷重を測る「面内せん断試験」も実地。水平荷重31.4kN(3.2t)にも耐えられることが確認されました。
「SxL構法」は、在来工法が柱や梁などの「点」や「線」で住宅を構成するのに対し、高強度の木質接着パネルで床と壁を一体化、建物全体を強固な六面体の「箱」にしていく建築工法。例えるなら、ちょうど頑丈な一升マスのような構造です。地震や台風など外力も、面全体でバランスよく受け止め、衝撃をすみやかに基礎から地盤へと逃がします。
SxL構法は、エス・バイ・エルΣという設計システムを採用しています。その設計ルールの基本となるのが「限界耐力法」という構造強度判定方法です。壁単体の強さから建物全体の強さを想定する従来の方法ではなく建物に損傷が起きる限界の力を求め、そこから安全性を考慮した建物の構造ルールを策定する方法で、中高層の建築物に適用されている、より精度が高く安心できる判定方法です。この判定手法に基づくエス・バイ・エルΣは、住宅性能表示制度「構造の安定」の最高等級に対応しています。
エス・バイ・エルの住まいの強さの理由は、四面の壁と1・2階の床(ダイヤフラム水平構面)を一体化させて、建物全体を強固な「箱」にする6面体構造にあります。面全体で応力を分散するのに加え、ねじれに対しても強い剛性を発揮。地震や台風など外部からの力も、建物全体でバランスよく受け止めます。