「ホテルライクな住まいが家づくりのテーマでした」。
真っ白なキッチンの前でそう語る奥様の笑顔が輝いて見える。天井高2.6mのハイ天井に加え、リビング上部にある大きな吹き抜けが開放感を強調。床や建具、家具・家電に至るまで真っ白で統一された室内は、清々しさと凛とした美しさがある。
玄関やTVボード部などにはエコカラットを使用し、アクセントをプラス。リビング入口のガラス戸もスタイリッシュでまさにホテルライク。ほぼ白一色の空間でも単調にならないのは、こうしたディテールの積み重ねがあってこそ。
また、差し込む陽射しや間接照明など、光のコントラストやグラデーションを美しく纏うことができている点も見逃せないディテールだ。

庭のテーマは、ずばりリゾートスタイルだそうで、大きなヤシの木がそのシンボルだ。緑が気持ちのいい人工芝と、白いタイルが美しいBBQテラスのコントラストも鮮やか。滝のように壁に水が流れる湧水オブジェなどもあり、リゾート感満載だ。庭の外周はアルミのアートウォールを設置。軽量素材だが強度と耐久性も併せ持ち、大理石調の意匠で重厚感もある。フェンスの向こうには緑が広がっており、「住宅地の端で、隣に家が建たないから将来的にもプライバシーが確保できる点も気に入っています」とご主人。夏はもちろん、屋外用のストーブを出して冬もアウトドアを楽しまれているそうだ。

ご主人にお気に入りの場所を伺うと、「ソファに座った時の開放感が気に入っています。上に吹き抜けがあって、左を見ると庭が眺められるのがいいですね」と、コの字型になったテラスに目を向けられた。コの字型によって、内と外に一体感が生まれたのも良かったそう。また、コの字型のプランは外から視線が入りにくいのも特徴で、くつろぎやすい空間をつくる点でポイントだという。外部からの視線を気にすることなく、庭サイドから十分な光が採れることもあって、道路サイドの建物正面にはあえて窓を造らず、プライバシーを守る設計にされたそうだ。
つづいて奥様にもお気に入りのポイントを伺うと、少し迷いながら「お風呂、トイレ、洗面、もちろんキッチン…、ほとんど全部お気に入りですね」と、一番の笑顔を見せていただいた。