Column コラム
新築の玄関をおしゃれな土間収納のある間取りに!ポイントや実例を紹介
玄関は家に入ったときに一番に目につく場所のため、できればスッキリとした空間を保っておきたいものです。しかし、物が増えるにつれてせっかくの新築でも玄関が散らかって見えてしまう住宅は珍しくありません。
そこで本記事では、玄関に取り入れたい「土間収納」について概要や導入のポイントを解説します。間取り設計に土間収納を取り入れて見た目と快適性、双方の実現を目指してみてはいかがでしょうか。
土間収納とは?
土間収納とは、靴を履いたまま物を片付けられる収納スペースをいいます。家に上がらずとも物を出し入れできるため、汚れたものや大型の家具などの収納もスムーズです。
小さな子どもがいる家庭なら、ベビーカーや外遊び道具・アウトドア・季節もののレジャー用品も帰宅後にそのまましまえて重宝します。
土間収納は日本古来より活用されてきたスタイルではあるものの、近年改めて人気を集めており、玄関内の間取り設計の幅も広がっているところです。
土間収納のメリット・デメリット
土間収納は、玄関の見栄えがよくなる点以外にもさまざまなメリットがあります。ここでは、土間収納のメリットとデメリットの双方をチェックしましょう。
メリット
土間収納のメリットとしてまず挙げられるのは、さまざまな物の管理がしやすくなる点です。室内では保管がしにくい大型の家具やキャンプ用品、自転車も快適な環境で保管できて安心できます。
悪天候の際には、室内に雨や汚れを持ち込まず収納できるため、余計な家事を増やさずに済むでしょう。たとえば、濡れた傘やコートを持った状態で帰宅した際には、玄関を汚さず直接収納できます。外出前も、さっと上着を羽織れるよう土間収納にクロークコーナーを設ければ、身支度も時短できて気持ちよく出発できるでしょう。
また、玄関を美しく整った状態をキープできて、急な来客にも慌てません。土間収納と室内をつなぐ扉を取り付ければ、買い物の荷物をスムーズにしまえて、生活動線のさらなる効率アップが期待できます。
デメリット
一方、土間収納のデメリットとして、間取りの制限が生まれてしまう点が考えられます。土間収納は、本来室内の間取りに充てられる部分を削って設計するため、室内の居住スペースを削る必要があるのです。とくに狭小地では、限られた敷地面積で効率のよい間取りを設計しないと、生活の快適度も下がってしまいます。
そのため、室内スペースでの収納と土間収納のバランスを考えて、日々の生活がしやすくなる空間を設計することが重要です。「土間収納があるからいいや」と室内の収納を減らしてなんでも収納してしまうスペースにすると、物の出し入れもかえってしにくくなります。
また、土間収納は玄関にプラスして作る空間のため、建築コストが上乗せになる点もよく考えた上で、適切な広さを検討しましょう。
土間収納の間取りを決める際のポイント
土間収納を取り入れたいと思ったときには、どのような点に気をつければよいでしょうか。4つの間取りポイントを紹介します。
使いやすいスペースを考えておく
デメリットにも挙げたように、土間収納を設置すると室内空間が制限されます。
そこで、家庭内ではどの程度の収納スペースが必要になるのかをよく考えて、設計するようにしましょう。たとえば現時点では3人分の収納が必要だったとしても、将来的に子どもが増えたり、親との同居が始まったりと家族構成が変わり、必要な収納も増えるかもしれません。
そのため、長い目で見て何をどのくらいの量で収納するのかを想定して広さを決めるのが得策です。
玄関収納の種類や選び方
収納棚のデザインが土間収納の良し悪しを左右します。たとえば、家族の成長を見越して大型のシューズボックスを設置したものの、実際には靴が増えずスペースが余ってしまった、といったケースもあるでしょう。
一般的な家庭用シューズボックスは、高さ80cm×間口80cm×奥行き35〜40cmで、20足程度収納できます。家族の靴が一般的な量よりも多いのか少ないのかを見極めて、ライフスタイルに沿った収納棚を設置しましょう。
ほかにも、日頃から使うものは取り出しやすい高さに、季節品は天井に近い天袋収納へなど使い分けできる棚を適材適所に設置します。
照明や換気扇を設置すると良い
土間収納で意外に忘れがちなのが、収納スペース内の換気扇や照明です。
ニオイやカビ・湿気が気になる靴や傘などを収納する土間収納では、換気システムが欠かせません。換気扇の設置が難しい場合は、時折換気できるよう窓を設置しておくのもひとつの方法です。
照明は夜間や早朝に出入りする際はもちろん、土間収納内で作業をおこなうときにも重宝します。たとえば、悪天候時に自転車やアウトドア用品のメンテナンスをしたいときに便利です。
その他土間収納に採用したほうが良い設備
土間収納に役立つ設備として、目隠しやコンセントもおすすめです。
玄関から入って見える部分に土間収納を設置すると、来客時に中が見えてしまうこともあります。そこで、生活感を軽減できるような扉やロールスクリーンの設置を検討するのがよいでしょう。とくにロールスクリーンなら、必要なときだけ開閉できる上に、汚れた際の清掃もラクです。
また、土間収納内にコンセントを配置しておくと掃除機を使えたり、工具の充電に使えたりと何かと役立ちます。
シューズクロークの種類や間取りのポイント
土間収納内には、シューズクロークを設置するのが一般的です。ここでは、シューズクロークのタイプ別に間取りのポイントを解説します。
ウォークインタイプのシューズクロークの間取り
まずは、ウォークインタイプのシューズクロークです。
ウォークインタイプでは、出入り口を1つ設置して内部では棚板を組み合わせながら設計します。スペースは用途に応じて、1〜3畳と柔軟に空間を調整することが可能です。
収納するものの量に合わせて、棚板を調整できるようにしたり、可動式にしておいたりすると、家族の成長に合わせて空間を有効に使えるでしょう。
ただし、出入り口が1箇所しかない分空気もこもりやすいため、換気設備は必須です。
ウォークスルータイプのシューズクロークの間取り
ウォークスルータイプのシューズクロークは、出入り口を2つ設置する間取りです。玄関から入る部分と室内から入る部分に分かれており、玄関で収納するものと室内に持っていくものを一緒に持ち込めます。
人が通り抜けできるよう、ウォークインタイプよりも広めに設計すると使いやすい空間に仕上がるでしょう。しかしウォークスルータイプでは、玄関のニオイが室内にも流れ込む可能性があるため、室内側の出入り口は扉にして締め切っておくなど対策が必要です。
玄関収納のある実例紹介
最後に、玄関収納を採用した住宅の実例を見てみましょう。
いずれの事例もライフスタイルに合わせて適切な間取りが設計されています。
自転車仲間にうらやましがられる土間収納 真っ白な空間にビビッドなカラーが映える家
こちらの邸宅は、趣味の自転車を美しく収納できる土間収納を実現しました。見た目は、ホワイトの室内空間にレッドカラーの土間空間が映えてモダンな印象です。
土間収納にはあえて扉や目隠しを設置せず、見せる収納にしている点にもセンスが感じられます。
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自転車仲間にうらやましがられる土間収納 真っ白な空間にビビッドなカラーが映える家
室内温度のバリアフリー化で健康に配慮した優しい住まいへ
こちらは、商店を営んでいた名残を残して土間収納を採用しました。
広々とした玄関スペースには壁面収納を取り入れ、自由にものをしまえる空間に仕上げています。ひと目を気にせず自転車を数台保管できて、管理もラクです。
玄関には、ゲストとだんらんを楽しめるように高めの玄関框(かまち)も設けています。
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信頼のおけるスタッフと一緒につくった 和のテイストをモダンに取り入れた家
落ち着いた内装で統一されたこちらの邸宅では、扉付きの土間収納を設置しています。
自転車や季節用品をしまう棚を土間収納内にまとめて玄関の生活感を排除し、すっきりとした印象です。土間収納内には照明や窓も設置して、日々の出し入れから軽作業までストレスフリーにできます。
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信頼のおけるスタッフと一緒につくった 和のテイストをモダンに取り入れた家
おしゃれで使いやすい玄関収納の間取りを考えよう!
玄関に土間収納を取り入れると快適性が向上し、玄関の見た目も美しくなります。
しかしながら、広さや収納棚・設備の選び方には工夫が必要で、失敗する可能性もゼロとは言い切れません。満足できる玄関収納を完成させるには、信頼できる依頼先を見つけて、客観的な視点で意見を出してもらうことが重要です。
ライフデザイン・カバヤは、土間収納のある住宅設計を多く手掛けており、自信を持って希望に沿ったデザインをご提案できます。とくに中四国エリアでは、「安心信頼できる住宅会社」としてお客様より高評価をいただいております。
玄関収納の設計でお困りなら、ぜひライフデザイン・カバヤにご相談ください。