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平屋は二階建て住宅よりも費用が割高?理由や安く抑えるコツを紹介

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平屋と二階建て住宅を比べると、平屋のほうが建築費用が高いと聞いたことはありませんか?

平屋は、昔から日本で利用されてきた一般的な家屋です。

しかし近年では、若い世代からも人気を集めており、建築費用が気になるという方も増えています。

そこで今回は「平屋は二階建て住宅よりも高いのか」について解説します。

建築費用を抑えるポイントも紹介しますので、ぜひお役立てください。

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平屋は二階建て住宅よりも割高?

平屋は二階建て住宅よりも割高について

平屋の建築費用は、二階建て住宅と比べて割高です。

二階建て住宅と同じ面積や設備でも、平屋のほうが建築費用が高くなります。

しかし、平屋には二階建て住宅にはない魅力や住みごこちがあるのも事実です。

そこで、まずは平屋のメリットとデメリットを知って、特徴を把握しましょう。

 

平屋のメリット

平屋には、多くのメリットがあります。

まず、階段がないことが一番に挙げられるでしょう。

2階への移動がなければ、思わぬ事故やケガのリスクも軽減します。

住宅を建築した当初は階段に不便さを感じなかったとしても、年齢を重ねたり、子どもが増えたりすると、ちょっとした移動でもトラブルにつながる可能性があります。

 

一方で平屋は、すべての部屋が一階に集約されているため、段差を気にせず室内を移動できます。

将来、車いすを使った介護が必要になった際にも負担を減らして、家族にやさしい住宅を実現できるでしょう。

日頃の生活でも、掃除機や洗濯物を2階まで運ばずに済むため、家事の時短につながります。

 

また、防犯面でも利点があります。

平屋は空き巣から狙われやすいと思われがちですが、平屋だからこそ防げることもあるのです。

たとえば、上下に部屋が分かれていると、不審者にとっては死角となる場所が増えるため、点検などと称して家に上がりこみ、モノを盗むことができてしまいます。

平屋であれば一階に家族が集結しているため様々な場所が視野に入り、被害にあう可能性は少ないでしょう。

さらに、住宅設計の視点では、地震や強風に強い住宅を実現できる点がメリットです。

平屋は柱が基礎部分と接合されていることから、重心が低くなり、二階建て住宅と比べて強い揺れが来ても倒壊しにくい構造です。万が一の緊急時でもコミュニケーションが取りやすいうえ、避難もしやすいでしょう。

 

平屋のデメリット

平屋のデメリットとしては、日当たりの悪さが考えられます。

平屋は住宅自体の高さが低くなってしまうため、周囲に高い建物が建っていると日光が十分に当たらず、洗濯物が乾きにくくなるなどの悪影響が生じるリスクがあります。

 

見晴らしがよい場所でも、2階から眺める景色と1階から見る眺望では、感動が薄まってしまうこともあるでしょう。

また、二階建て住宅では部屋を上下に分けることで床面積を少なくできるものの、平屋はすべてを集約するため床面積を広く取る必要があります。

そのため、建築費用が二階建て住宅よりも高くなってしまうことがデメリットです。

平屋の建築費用については、後ほど詳しく解説します。

 

なお、平屋のメリット・デメリットについて別の記事でも詳しく解説していますのでご覧ください。
平屋の注文住宅ってどんな家?メリット・デメリットをご紹介!

 

平屋が割高になる理由

平屋が割高になる理由とは

二階建て住宅よりも平屋の建築費用が高くなってしまうのは、なぜでしょうか。

ここでは、平屋の建築費用が割高になってしまう理由を2つ解説します。

 

二階建て住宅より広い土地が必要

平屋は、二階建て住宅よりも広い土地を用意する必要があります。

二階建て住宅であれば、キッチンは1階で寝室は2階など、上下に居住スペースを区切ることで床面積を小さくできます。

一方、平屋では横に広くスペースを作って部屋を増やしていく必要があるため、床面積が大きくなってしまいます。

仮に部屋数を減らして同じ延床面積で住宅を建てたとしても、屋根や基礎部分に関しては二階建て住宅より平屋のほうが大きくなります。

屋根や基礎部分は工事費の負担が大きい部分のため、範囲が広ければその分金額が高くなります。

 

また、延床面積が広くなれば、住宅を建てるための土地も広く取る必要があります。

住宅を建てるときには、地域ごとに設定されている「建ぺい率」をもとに建物面積を決める決まりです。

もし建ぺい率が60%だった場合、住宅を建てる予定の土地に対して60%分しか「住宅」にできません。

そのため、実際には住宅面積よりも余裕を持った広い土地が必要なのです。

 

建築費が割高になる

平屋は坪単価が高いことから、建築費用でも割高になる可能性が高いでしょう。

坪単価は「建築費用÷床面積」で求めます。

1階部分の床面積は二階建て住宅より大きいものの、二階部分がない分、住宅全体の延床面積で見ると平屋のほうが小さくなることもあるでしょう。

そうなれば、二階建て住宅よりも坪単価が高く算出されてしまうのです。

 

また、住宅会社で示されている坪単価や設備費用にも注意点があります。

一般的に、住宅会社が提案している坪単価は二階建てや三階建てを前提とした単価です。

建築費用の目安額なども平屋を想定したものではないため、実際より少ない金額で提案されていると言えます。

実際のところ、平屋は住宅会社で「注文住宅」扱いになることが多いのですが、資材の取り寄せなどで設備費用も高くなってしまうことがあるでしょう。

 

平屋の建築費相場

さらに詳しく平屋の建築費用について見てみましょう。実際に複数の間取りを想定して、建築費用の相場を紹介します。

目安の金額であるため、必ずしも紹介する金額内に抑えられるものではありませんが、参考としてご活用ください。

平屋2LDKの建築費用相場

まずは、2LDKの平屋を建築した場合です。

2LDKの一般的な間取りは、家族4人で利用しても十分なLDKに、個室を2〜3つ設置できる住宅をイメージするとわかりやすいでしょう。

坪数は約25坪で、夫婦2人と子ども1〜2人の3〜4人で暮らすのにちょうどよい大きさです。

そして2LDKの平屋(25坪程度)では、建築費用が1,800万円〜2,000万円程度が相場と言えます。

住宅会社のプランや設備グレードによってもちろん大幅に変動はしますが、ローコスト住宅なら1,000万円程度まで価格を抑えられるケースもあるでしょう。

 

平屋3LDKの建築費用相場

次に、3LDKの平屋を建てた場合の建築費用相場です。

3LDKは、家族4〜5人で快適に過ごせるLDKに、個室を3〜4設置できる間取りが一般的だと言えます。

平均坪数は約26〜約30坪で、夫婦2人に子ども2〜3人、もしくは夫婦と子ども+親の同居も可能な住宅です。

建築費用の相場は、2,200〜2,500万円程度でしょう。

2LDKと同じく、設備のグレードを下げたり、木材や壁の材質などを変更したりするローコスト住宅であれば、2,000万円以内で建築できるかもしれません。

同じ平屋でも、間取りや住宅会社のプランによって建築費用は1,000万円程度変動することもある、と知っておきましょう。

 

なお、30坪・40坪で注文住宅を建てる場合の詳しい相場は別の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
30坪・40坪で注文住宅を建てる場合の相場は?間取りの目安や安く抑えるポイントを解説

 

平屋で費用を抑えるポイント

平屋で費用を抑えるポイントとは

最後に、平屋の建築において安く建てるためのポイントを紹介します。

現時点では建てたい平屋のイメージを持っていない方でも、費用面から意識してみることで、何が不要かを判断できる材料になります。

具体的な構想を持つためのヒントとして、以下のポイントを確認しましょう。

 

部屋数や廊下を少なくして壁を減らす

まずは、平屋の間取りを工夫しましょう。

平屋の特徴である「生活スペースの集約」を最大限活かすためにも、部屋数や廊下を最小限に抑えておくことはおすすめです。

部屋が多いと、その分仕切りとなる柱や壁・廊下が増えてしまい、建築時に必要となる材料も増えてしまいます。

作業が増えれば、施工期間も長引くうえに職人の増加など人件費もかさむため、建築費用もどんどん高額になっていくでしょう。

 

そこで、なるべくコンパクトな間取りを意識するのがおすすめです。

最低限度の間取りにすることで一部屋を広々と使えますし、家族が増えたときや減ったときにも仕切りを入れてリフォームしやすくなります。

建築時には「使うだろう」と思っても、将来的に不要となる部屋も少なくありません。

そのため、日頃の家事や部屋の移動など生活したときの状況も想定して、なるべく生活動線をシンプルにできる間取りがよいでしょう。

部屋数や廊下を減らすことは、コストカットだけでなく利便性の面でも効果的です。

 

住宅の形をシンプルにする

次に、住宅の形状を複雑にしないことを意識しましょう。

建築費用で大きな割合を占めるのが、屋根や壁などの外観部分です。

特に、壁や屋根に凹凸が多い住宅では使用する材料も増え、施工も複雑になるため、費用が割高になってしまいます。

そこで、シンプルな正方形など箱形の住宅を検討するのがおすすめです。凹凸の少ない外観にするだけで、材料費や施工にかかる時間・人件費も削減できます。

また、将来的に壁の塗り替えや屋根の張り替えなどが発生したときにも、作業工程を減らせるため、長い目で見てもコストの節約になるでしょう。

 

住宅設備のグレードを見直す

内装や設備面でもコストカットは十分可能です。

たとえば、住宅会社のプランでは、お金をかけなくてもよい部分で高額な設備が設定されている場合もあります。

あまり使わない部屋やひと目に触れないクローゼットなどで、グレードの高い壁紙や床材を使う必要はありません。

グレードを下げても問題のないところは、安価な素材や設備に切り替えるなどして、費用を削るための工夫をしましょう。

 

しかしながら、住宅会社の展示会場やカタログなどで実際の商品を目にすると、魅力的に感じることもあるでしょう。

そのような場合は優先事項を事前に決めておき、こだわる部分とそうでない部分を明確にしておくことをおすすめします。

平屋は、二階建て住宅よりも建築費用が割高になるとは言え、工夫次第では費用を大幅に削減できるでしょう。

 

なお、平屋の間取りや暮らしについて別の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
<HIRAYA style>平屋の暮らしかた

 

予算内で平屋を建てるならカバヤへご相談ください

平屋が二階建て住宅よりも建築費用が割高になる理由について解説しました。

費用面だけを見ると、ネガティブな印象を持つ方もいるかもしれませんが、平屋には多くのメリットがあります。

何世代にも渡って愛されるような、ワンフロアで暮らしやすい住宅を実現できる点は平屋の大きな魅力です。

 

快適な住まいを手に入れるには、平屋建築の実績が多い住宅会社へ相談してみるのもひとつの手です。

ライフデザイン・カバヤでは、平屋を検討する方のご相談も受け付けています。

まずは、最寄りの相談会やイベント会場へお気軽にお越しください。電話やWebでの相談会も実施しています。

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