Column コラム
生活動線から考える収納の多い家のポイントと施工実例をご紹介
家づくりの間取りを考えるうえで、最も悩みが多いのが「収納」についてです。実際に、建築後に「収納が足りなかった」「使い勝手が悪い」と後悔するケースも多く、収納は家づくりで特によく検討すべき部分だといえます。
そこで本記事では、失敗しない収納の設計ポイントや収納のコツを部屋別に紹介します。
収納が多い住宅の施工事例も合わせて載せていますので、家づくりのヒントとしてチェックしておきましょう。
失敗しない収納のコツとは
キレイに片付いた家を目指すなら、収納の設計を考えるのが重要です。ただし、広くて大きな収納があるからといって使い勝手がよいとも限りません。収納スペースは、今の家を基準にするのと、住宅の10%程度の場所を確保するのが目安とされています。
ここでは、失敗しない収納を設計するためのポイントを3つ見てみましょう。
生活動線・家事動線に合わせる
「収納はあるけどなかなかキレイに片付かない」という場合は、生活動線や家事動線に収納が合っていない可能性が高いです。そのため、日々の生活習慣や家事のルーティンに沿って収納を考えることが大切です。
たとえば、買い物から帰ってきてすぐに荷物をしまえるような動線が確保できているかをチェックしてみるのもよいでしょう。扉の開け閉めや、段差の上り下りが不必要に発生しないかを確認するだけでも変わります。
ほかにも以下の基準で検討するのがおすすめです。
・帰宅後に部屋着に着替えるまでの動線
・洗濯機に服を入れるまでの流れ
・洗濯物を干してしまうまでの手間
・掃除用具と掃除場所の距離
掃除用具と掃除場所の距離では特に、収納場所にコンセントを設置することで、収納場所から直接掃除に取りかかれ、時間短縮にも繋がります。
利用方法に合わせた収納にする
収納をどのように利用するか考えて設計を工夫してみるのもポイントです。
クローゼットなら、服をしまう引き出しを置くのか、ハンガーにかけて収納するのかによって必要なスペースも変わります。ハンガーにかける服が多いなら、クローゼット全体を広めに作らないと取り出しが難しいでしょう。
ほかにも毎日のように利用する収納は、あえて扉を設置しないことで片付けやすくなり、物をしまう習慣もつけられます。
そして、奥行きに着目して設計するのも重要です。小さなものばかりを収納するのに、奥行きや幅が広い空間にすると、出し入れにも時間がかかり使い勝手が悪くなってしまいます。収納するものに合わせた奥行きにして、ムダな動きを発生させない工夫も取り入れてみましょう。
子どもの成長を考える
必要な収納は、家族のライフスタイルによっても変わっていきます。子どもが増えたり、成長したりすると、服や靴などもどんどん増えるため、まだ子どもが小さいなら、ある程度余裕を持った収納場所を確保しておきましょう。
また、子どもが大きくなった際に家を離れる場合には、収納が余ることも考えられます。そのため、子育てが終わったあとのことまで考慮して、収納の使い道を相談しておくと安心です。
収納場所についても、子どもの外遊びグッズや家族で出かけるときのアウトドアアイテムは、室内ではなく玄関や屋外の収納庫にしまえるよう工夫します。土足のまま片付けられるようにすれば、子どもも片付けしやすく、汚れも気になりにくくなるでしょう。
生活を便利にする収納の工夫や参考ポイント
ここからは、さらに詳しく部屋ごとの収納ポイントや参考アイデアを紹介します。どのような収納があれば使い勝手がよく、生活しやすくなるかを考えてみましょう。
失敗しない玄関のおすすめ収納計画
玄関は汚れやすいため、靴以外にもしまうものが多いと管理に手間がかかります。たとえば、ベビーカーや外遊びグッズ、趣味のゴルフバッグやキャリーケースなどです。
これらをスッキリ収納するには、シューズクロークの活用がおすすめです。シューズクロークなら、汚れた状態でも土足のまま収納でき、屋内で自転車やベビーカーの調整もできます。玄関先で作業ができれば、室内にいる家族にも迷惑がかかりませんし、家の中も汚れにくいです。さらに、上着やカバンもかけられるようにすれば、出発時の身支度も時短でき、花粉症対策にもなるでしょう。
玄関は家族全員が毎日利用する場所のため、生活習慣や持ち物に合わせた収納にすることで、利便性が向上します。
充実したキッチン収納で料理をもっと便利に
キッチンも物があふれてしまいやすい空間です。食器や調理器具、家電、調味料や食料品のストックなど保管する物の種類も多く、うまく収まらないケースも多いでしょう。
そのような場合は、パントリーを設置して収納場所をまとめるのが有効です。パントリーには引き戸付きのタイプやデザイン性が高いものもあり、生活感を減らしておしゃれな空間にする効果もあります。さらにパントリーを玄関と繋げると、買い物の荷物を片付けるのも楽になり、時短になるでしょう。
パントリー以外では、キッチンの戸棚やシンク下収納を活用して、収納するものに応じた奥行きで設計するのがおすすめです。ただし、キッチンのつり戸棚は、奥行きが深すぎると取り出しにくくなり、思わぬケガのリスクにもなるため、400mm程度を目安に抑えましょう。
洗面所やクローゼットの便利な収納で家事や身支度を時短
洗面所やクローゼットの収納には、工夫できる点が多くあります。
洗面所は、ランドリースペースの併設で、収納の確保と家事動線の効率アップが期待できるでしょう。ランドリースペースなら、洗濯機のほかに洗剤や物干しハンガーなどの小物も一緒に保管でき、出し入れも簡単です。室内干しユニットも合わせて導入すれば、洗濯が終わってからそのまま室内干しができます。室内干しは花粉症のシーズンや雨や雪の悪天候時はもちろん、夜間の洗濯時にも便利です。
一方でクローゼットなら、ファミリークローゼットを活用して服の収納場所を集約してみる方法もよいでしょう。家族全員の服を同じ場所にしまえるため、大幅に時短できます。余裕のある広さで設計できるなら、着替えスペースを完備したり、姿見を設置したりして、楽しく服選びができる空間にグレードアップも可能です。
収納の多い家の間取りと施工事例
最後に、収納スペースが多い家の施工事例を紹介します。
趣味を魅せて楽しむ土間収納を実現
趣味の活動と利便性の両方を実現させたこちらの邸宅は、玄関に土間収納を採用しています。
2台の自転車を並べておける土間収納なら、帰宅してそのまま自転車を停められるだけでなく、メンテナンス作業も室内で好きなときにできるでしょう。
また、遊び心のある赤い内装で趣味を楽しんでいるのが伝わってきます。
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自転車仲間にうらやましがられる土間収納 真っ白な空間にビビッドなカラーが映える家
使い勝手のよいキッチン収納で利便性を向上
こちらの邸宅はキッチンの収納が充実しており、見た目もスッキリとした印象です。木目調の収納でデザインが統一され、引き出し収納や調理家電棚、ゴミ箱スペースを展開しています。
調理家電を使いやすいよう、コンセントをカウンターに複数設置していて、利便性もバツグンです。また、キッチン横に設置したデスクで家事の合間に軽作業もできます。
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スペース確保のために、棚の設計を工夫したアイディア収納
こちらの邸宅は、大きな壁面収納を使って縦の空間を有効活用しており、ダイナミックな印象です。
床に座って作業ができるワークスペースでは、目線に合わせた低めの窓の上部をうまく使って、壁面本棚が設置されています。座っていても、手を伸ばせば下段の本の出し入れが可能です。
窓上の壁をあえて収納スペースにした、技アリな収納例といえるでしょう。
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収納に満足できる注文住宅ならライフデザイン・カバヤにご相談下さい。
収納スペースを気持ちよく利用できるかは、設置場所や広さ、利用目的に応じてデザインできるかどうかが影響しています。家族の成長に合わせて、収納も柔軟に変化させられる工夫を施すことも重要です。
広くて使い勝手のよい収納スペースを作るためにも、入念に話し合いを重ねながら設計していきましょう。
ライフデザイン・カバヤでは、収納スペースにこだわった家づくりのお手伝いもしています。当社は、戸建て住宅の販売事業を手掛けており、特に中国四国エリアでは信頼できる住宅会社として高い評価を獲得しました。
収納で失敗したくない方は、ぜひ一度当社にご相談ください。多くの建築事例をもとに、気になる疑問にもお応えします。