Column コラム
ペットと暮らす注文住宅とは?間取りや快適な暮らしのポイントを施工事例とともにご紹介
ペットと楽しく暮らせる家づくりをしたいとは思っても、実際に考えてみるとなかなか難しいものです。
そもそも、家族の大切なパートナーであるペットにとって心地のよい住宅は、人間が暮らしやすいと感じる空間設計とは異なります。そのため、ときにはペットを危険にさらす環境を作り出してしまう可能性もあるでしょう。
そこで本記事では、ペットと安心して暮らせる注文住宅の設計ポイントや間取り事例を紹介します。
ペットと暮らすために知っておきたいこと
ペットと人間、お互いにとって快適な環境で暮らすためには、ペットの習性を改めて考えてみることが大切です。ペットの何気ないクセや特徴から、どんな設備や間取りが必要かを検討できます。
ここでは例として犬と猫の習性を紹介します。自分のペットにはどのような特徴があるかを探ってみましょう。
犬の好きな習性や苦手なこと
犬は、運動や散歩が好きで元気に動き回る特徴があり、動くものを見たらつい追いかけてしまう習性があるタイプもいます。愛犬との散歩が日々の習慣になっている家庭も多いのではないでしょうか。また、収集癖があって外で土を掘りおこし発見したものを埋めたり、ゆっくりしたいときは暗くて狭い場所へ移動したりする犬もいます。
一方で苦手なことは、体温調節や孤独な環境です。体温調整のために舌を出したり、冷たい部分に体を当てたりする光景もよく見られます。ひとりにされるのが苦手で、家での留守番に不安を抱く犬も少なくありません。
猫の好きな習性や苦手なこと
猫は体がとても柔軟で高い場所も好きなため、高いところへ登っては軽々と飛び降ります。窓際でひなたぼっこを楽しむのも猫の特徴で、陽のあたるところでゴロンと横たわっている姿を見かけることも多いでしょう。また、犬と同様に狭いところも好きです。苦手なことは、縄張りに入られることや、自分の体が不潔になることが挙げられるでしょう。猫はデリケートな性格なため、自分の縄張りに別の猫が入ると攻撃的になります。体の汚れは舐めてこまめに落とし、常に清潔な状態を守っています。
ペットと暮らす家の快適な間取りとは
人間とは習性や過ごし方が異なるペットと快適に暮らすには、どんな間取りにするのがよいのでしょうか。
ペットと暮らす住宅でよく取り入れられている設計について、3つのポイントを紹介します。
玄関から水回りの導線をシンプルに設計
玄関から水回りまでの導線を意識して設計します。
たとえば、ペットと散歩から帰ってきたときに、足についた土汚れを落とせるような広い足拭きスペースがあると便利です。玄関の床材も掃除がしやすい素材を選ぶと、スムーズに汚れを拭き取れます。
また、玄関のそばに洗面室や浴室を設置するのもおすすめです。玄関と水回りが近くにあれば、めいっぱい遊んで汚れたペットもすぐにお風呂へ連れていけますし、人にとってもほこりや花粉・ウイルスから家族を守るのに役立ちます。
玄関ホールには、ペット用品を収納できる土間収納などを設置するのもよいでしょう。犬の場合なら、散歩に必要なリードやハーネス・フンの回収袋などを置いておくと準備も簡単にできます。
帰宅した際の玄関でのお出迎えが元気すぎて困るときには、ペットフェンスを設置すると安心です。
床材は滑りにくい素材にし、階段も緩やかな傾斜に設計
床材にも気を配りましょう。何気なく歩いている廊下や個室も、ペットの視点では滑ったり、転んだりするリスクがあるかもしれません。
そこで、ペットがいつも過ごしている空間には、肉球への負担を軽減できるコルク材などの柔らかい素材を採用したり、滑りにくいコーティング材を利用したりしましょう。
また階段や段差も、傾斜が急だとペットへの負担が大きくなります。年齢を重ねれば、飛び降りた際にケガをしてしまう可能性も高まります。そのため、緩やかで低めな段差にして登りやすくするのが有効です。段差を緩やかにすると段数が増えるものの、足腰への負担を抑えながら登れるため、ペットだけでなく人にとってもやさしい作りにできるでしょう。
換気対策や収納スペースを作り掃除が楽になるように工夫
ペットと暮らしていると、抜け毛や外で付いた汚れ・フン尿などが壁や床に付着することがよくあります。そこで、水回りの床を中心に水はけのよい防水素材を採用し、トイレや洗面所・浴室にはきちんと換気ができる窓などを設置しましょう。
また、ペットのトイレを設置する場所もよく検討します。ペットも人間と同じく、トイレの様子をほかの人に見られたくありません。
常に人が近くにいるような空間ではなく、水回りコーナーでも少し奥のほうにトイレを設置してあげれば、ペットのストレスも軽減できます。トイレが目立たない場所にあると、キッチンへ排せつ物のニオイが漂ってきにくくなるメリットもあり、人にとってもプラスです。
安全にペットと暮らすための対策や工夫
ここからは、さらにペットの安全性を意識した家づくりのポイントを紹介します。
難しいことはありませんので、ぜひ意識して取り入れてみましょう。
可動式のペットフェンスを設置
玄関や室内でペットがいきなり飛び出してくることも珍しくありません。
そんなときには、ペットフェンスの活用がおすすめです。ペットフェンスがあれば、ケガや病気のリスクとなる場所からペットを守ってあげられます。
たとえば、以下のような場所に設置するのがよいでしょう。
・火を使って料理をするキッチン
・ストーブや大型の扇風機の周辺
・ペットにとって有害な観葉植物の周辺
・飛び降りの危険があるベランダ
・階段の登り口
あらゆる危険を想定して、可動式のペットフェンスを用意すると安心です。
浴室のドアは内開きに設計
浴室もペットにとっては危険な場所です。たとえば、お湯の張ってある浴槽にペットが転落してしまったり、シャンプーやせっけんなどを食べたりする可能性があります。
そのため、浴室のドアは必ず閉めましょう。
特にドアは内開きのタイプにしておくと、ペットが勝手に出入りするのを防ぐ効果が期待できます。また、浴槽のフタをしたり、シャンプーを棚に収納するだけでも、事故のリスクは軽減できるでしょう。
コンセントの位置は高く工夫
家電製品のコンセントも、ペットにとっては興味深い遊び道具です。しかし、ペットがかじって感電してしまう事故も少なくありません。
そこで、コンセントの設置も工夫しましょう。できるだけ高めに差し口を設置してペットから届きにくくしたり、コンセントカバーを利用して覆ってしまう方法が有効です。
また、コード自体もなるべく短めにして、ペットが注目しないように工夫しましょう。
ペットと暮らす家の間取りと施工事例
最後に、ペットと暮らす家を実現させた実際の間取り事例を紹介します。どの住宅もペットへの愛があふれた魅力的な住宅です。
ぜひアイデア集めの参考資料としてご活用ください。
ペット専用の部屋を設置した、愛猫と快適に暮らす注文住宅
開放的なリビングが目を引くこちらの邸宅では、リビングの横に愛猫用の専用部屋を設置しました。ペットフェンスを設置して区切られているため、ペットにもプライベートな空間を確保できています。
同じ空間でありながら、お互いにゆったりと過ごせる空間設計は、大切なペットを思うからこそ実現できたのでしょう。
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広い玄関スペースから導線がシンプルに設計した注文住宅
こちらの邸宅は、広々とした玄関ホールを設計して快適度を向上させています。
玄関には人が座って身支度ができるようベンチスペースも設置され、散歩の準備にも手間取りません。玄関ホールの床にはタイル材を利用し、デザイン性の高さだけでなく、滑りにくくする安全性も確保しています。
また、玄関から室内への導線もシンプルにしており、掃除や移動も効率的です。
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愛猫のためのスペースや快適な間取りの設計をした注文住宅
こちらの邸宅では、愛猫のための遊び場やリラックス空間を取り入れて、人とペットの双方にとって居心地のよい住宅を実現しました。
たとえば、階段下のスペースに愛猫が入れる小さな空間を作ったり、リビングにひなたぼっこができるハンモックを設置したりしているのがポイントです。愛猫がお気に入りの場所を何個も見つけて、自由気ままな暮らしを楽しんでいるのが伝わってきます。
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ペットと暮らす注文住宅ならライフデザイン・カバヤにご相談下さい
ペットは家族と同じく大切な存在です。そのため、双方が快適に暮らせるような住宅を設計するのが、豊かな同居生活の実現につながります。ペットのためにも、家族のためにもなる、特別な間取りを改めて考えてみましょう。
ライフデザイン・カバヤは「ペットとともに暮らす家」の施工事例も豊富です。
当社は人にもペットにもやさしい「木」を使った住宅設計を得意としており、リフォームにも柔軟に対応しております。ペットとの暮らしを意識した注文住宅をご検討中なら、ぜひライフデザイン・カバヤへご相談ください。