富田町歩き
こんにちは、菊政です。
岡山市北区の富田(とんだ)町や
野田屋町のあたりを歩いています。
気になるお店です。
野田屋町郵便局の隣にありました。
けど、
このお店を探していたのではありません。
ずっと以前、このあたりに、
OM(オム)というジャズ喫茶があったのです。
高価な輸入オーディオを置いて、
JAZZやクラシックを鳴らしているお店が
以前は、岡山にも数店あったのです。
ここにも気になるお店、
気になるお店を見つけているのではなくて、
OMはどこだったかなあ、、
どこにあったかなあ、、
歩きながら、思い出しているのです。
ここでは、ないかなあ、
住宅会社風にいいますと、
OMは西南の角地にあったのです。
さっきのお店、
やっぱり、気になるのです。
バロンというお店なんだ。
AM 8:00
PM 5:00
となっていて、
今5時前で、「準備中」ということは、
8時からと、5時から営業するのかなあ、
気になる、佇まいです。
ここではないなあ、
ここも違うかなあ、
OMは、小さなお店でした。
アルテックのA5というスピーカーを置いていて、
A5は大音量で鳴らす、
劇場用のスピーカーですが、
ALTECのイメージとは全く違う、
やや甘い、こじんまりとした音色で、
しかも、小さな音で鳴っていました。
メインアンプはダイナコのMKⅢでした。
プリアンプとプレーヤーやカートリッジは
思い出せないのです。
優しいお人柄のマスターでした。
日が暮れだしました。
このあたりも、結構食べるとこがあるんですね、
さっきの、バロンというお店のドアが
少し開いていたので、
お声をかけてみました。
「こんにちは、いいですか、」 私
「どうぞ、どうぞ、」 ご主人
快く入れてくださいました。
「すみませーん。ありがとう。」 私
ご主人です。
壁に埋め込んだスピーカーです。
私からお尋ねしたのではないのですが、
このスピーカーのことをいろいろ
説明してくださるのです。
なぜか、コーヒーカップも壁に、
同じメニューが表にもありましたが、
カレーが、400円
コロッケ入りだと、500円
良心的だと思うのです。
コロッケ入りカレーライスをお願いしました。
カレーを準備している間も、ずっと、
話しかけてくださるのです。
40年ここで商売しているそうで、
今は、このあたりは人が減ったけど、
いい時もあったんだよお、
ここは、常連が多いお店だからねえ、
など、など、
出てきました。
たまごまで付いています。
いただきまーす。
お皿のコレクションと社交ダンスが趣味だそうで、
「伊万里をたくさん集めたけど、ほとんど売ってしました。
集めたら気がすんだからねえ、
それで売ったんだわ」 御主人
「わかる。わかる。きりが無いしねえ、」 私
カレーは、普通味と中辛との間くらいの辛さだと思いました。
年季の入ったお味、と思いました。
お話ししてましたら、ご主人と同年代の女性が
お店に入ってこられました。
「いらっしゃい」と笑顔で挨拶してくださいました。
奥さんでした。
コーヒーを出してくださったのです。
なみなみと入っています。
「この壁のスピーカーは以前はちゃんと鳴ってたんだよ」 ご主人
「なにを、鳴らしてたんですか」 私
「ダンス音楽と、クラシックだよ」 ご主人
「いいですねえ、でも、
最近の方には受けないでしょう、」 私
「うん。受けん。」 ご主人
「最近の音楽は、自分はわからん。」 ご主人
ベートーベンのCDを見せて下さるのです。
「いいですねえ、田園ですね」 私
「サラリーマンは安気でいいねえ」 ご主人
「お宅なんか、なんっっにも苦労してない見たいじゃがー」 ご主人
「すみませーん。」 私
出して下さったコーヒーのたくさんの量に驚きました。
「コーヒー、たくさんの量ですねえ」 私
「うん、今まで出しといて、今からやめれんじゃろう」 ご主人
「やめにくいですよねえ」 私
いろいろお話ししました。
「ご馳走さま、美味しかったです。」 私
こんなに食べて、500円だったのです。
お金をお渡ししていましたら、
「あっ、あけび」 私
カウンターの上に、あけびがありました。
「もらったんよ、お宅にもあげるよ」
「そんな、申し訳けないから」 私
「ええから、ええから」 ご主人
結局、いただいてしまいました。
「また、来てえ」 ご主人
「きますよおー」 私。
ごちそうさまでした。
楽しい時間もありがとう。
又、来ますね。
おしまい。おしまい。