生水の郷 ②
こんにちは、菊政です。
生水の郷(しょうずのさと)のお話しの続きです。
当日案内をしてくださった、ボランティアのガイドさんです。
このあたりの昔からの建物は、みんなこのように
焼板(やきいた)を外壁に貼っていて、
台風などで壁に風雨があたっても、
土が落ちて水路に入らないように
しているのだそうです。
最初に案内してくださった、「かばた」です。
「かばた」 は 「川端」 という意味で、
川のほとりにあるのです。
今日の主役、「かばた」 です。
丁寧に説明してくださっています。
右のパイプから、水が出ていますが
自然に湧きだしていて、ずっと出ているのです。
最初にこの自然水が入る升(一番右の升)を
元池(もといけ)と言って、飲料水に使います。
その次の升(真ん中の升)を壺池(つぼいけ)といって
野菜や食器を洗います。
さらにその外を鯉が泳いでいますが、
ここを端池(はたいけ)といって
洗った残飯などを鯉に食べてもらって、
出来るだけ水を綺麗にしてから水路に出すのです。
鯉は、野菜でもたいてい何でも食べるのですが
なぜか、キャベツだけは食べないそうで、
同じように思うけど、白菜はよく食べるのだそうです。
水が飲用に使える、証明書が貼られていました。
左に写っている網の外が水路ですが、
右の奥に写っている網も同じように水路に繋がっていて
水路の水が、入って出る。ように工夫されています。
湧きだしている水は、冷たくてそのままでは
鯉が大きくならないので、水路の水を混ぜて
水温を少しでも高くするのだそうです。
地下20mくらいまで、鉄管を打ち込むと
飲用に適した水が湧きだしてくるそうで、
みんな、地下20mまで繋がっているのです。
生活感があって、いい感じなのです。
少し歩いて、2つ目の「かばた」です。
手の先に写っている籠は、”どじょう”を入れる籠で、
左上にある、細長い籠が、”どじょう”をすくう籠です。
この、足の付いた丸い籠は、
食器を入れる籠なのです。
かばたで食器を洗って、この籠に入れて、
外で、天日干しして乾かすのだそうで、
地面に置いても食器が汚れないように、足があるのです。
受付でもらった、竹のコップで、
「かばた」の、お水を味わうのです。
「かばた」によって、味が違うのだそうですが
少し飲んだだけですし、私には違いまでは
判りませんでした。
でも、間違いなく美味しい水だと思いました。
「かばた」とは直接関係ないとは思うのですが
こんなお店にも案内して下さいました。
けっこう皆さん、買っておられました。
かえるさんは、売り物でなくて、
ここのお店の方が、
信楽(しがらき)で見つけて買って帰ったんだそうです。
一休みに”ぴったり”のお店。
今度は、細長くて大きな「かばた」です。
とても、訊きにくかったのですが、
どうしても、訊きたくてお尋ねしてみました。
「かばたで飼ってる鯉は、食べるんでしょうか」
『はい、昔は食べてました。昔は、』
『でも、今は食べません。』とのことです。
限られた狭い範囲で大きくなっているので
食べても、おいしくないのだそうです。
空き地の真ん中に、なぜか掘りが、
中にいるのは、岩魚(いわな)です。
琵琶湖にも岩魚はいないので、
自然にいるのではなくて、3年ほど前に
試しに放してみたのだそうで、
立派に育っていて、ずいぶん大きくなっています。
緑色の藻は、「みくり藻」とよんでいて、
自分たちが子供の頃は、
「おとこ藻」と呼んでいたのだそうで
特に害はないけど、
有り難い物でもないのだそうです。
ぐるっと回ったようで、
出発した、針江公民館に帰ってきました。
また、続きをしますね。
おしまい。おしまい。