スタッフブログ一覧

2011.11.23

勝山の水力発電所 (1)

STAFFBLOG

こんにちは、菊政です。

先日、真庭市の勝山にあります

中国電力さんの水力発電所に見学に行かせて頂きました。

岡山自動車道、中国自動車道を通って行きました。

標高が高いせいか、霧が出ていました。

高梁PAで休憩。

落合ICで降りて、湯原温泉の方面に向けて

国道313号線を北に進んでいます。

勝山の町並み保存地区を過ぎて、すぐ、

1分くらいのとこです。

正面の四角いベージュの建物が

「中国電力 勝山第二発電所」です。

昔からある、水力発電所です。

この数キロ先の右側には、「勝山 第一発電所」があります。

着きました。

「よろしくお願いしまーす。」

笑顔でご挨拶。

ヘルメットを準備して下さっていました。

変電設備。

水車からの水が出てくるとこかな、

早速、中へ、

 

図面に色鉛筆で色付けをして、

ボードに張って下さっていました。

今回は、15年に一度の分解修繕だったので

中電さんのご厚意で、見学に来させて頂いたのですが

普段は、見学する場所ではありませんので、

今回のために、わざわざ手作りして下さったんだと思うのです。

おお、

天井にあるのは、クレーンかな、

初めて、水力発電所の中を観ました。

発電設備が、3セットあって、

手前から、1号機、3号機、4号機だそうです。

(2号機は、なぜか無いのです)

メガホンを持って、説明して下さっています。

技術系の方ですので、

とつとつとした、話し方ですが、

わかりやすく、丁寧に説明して下さっていて、

好感でした。

手前に写っているのが、

今回の「主役」。1号機の水車です。

手前から、

1)水車

2)水車の外側(ケーシングと呼ぶそうです)

3)発電機(中がオレンジの機械)

です。

これから、この水車をケーシングに差し込む

組み立て作業をするのです。

2号機です。

3号機です。

手前の、カタツムリのようなデザインのものが、水車で

右下から入った水流が、水車を回して、

中心から外に出るのです。

この回転力で、発電機を回して発電します。

真横から観た、3号機です。

「水力発電はダムの水で発電するもの」と、思っていましたが

ここのは、「流れ込み式」といって、

水路の水が、直に発電設備に入るのだそうで

こういう方式もあったんだ、

初めて知りました。

ダムがある場合は、「貯水池式」というようです。

 

入り口の反対側からです。

手前に写っている、4号機と

真ん中の3号機は、新庄川水系の水で、

今回、分解組立をしている、1号機は

旭川水系なのだそうです。

一旦、外にでて、さらに説明してくださっています。

山の上から、この大きなパイプを通して

水を落として、この水流で発電するのですが

このパイプは、「水圧鉄管」と呼ぶのだそうで、

直径が、1.8mあります。

今回、大修繕ですので、中のメンテナンスのために

命綱と、酸素ボンベをつけて、中に入って

まず、砂を高速で吹き付けて、錆や汚れを取って、

それから、塗装をするのだそうです。

「休憩に入ったので、その間に下に降りてみますか。」

お声を掛けて下さいました。

「はいっ。ぜひっ。」

ご一緒に下に降りました。

 わくわく、してたりして、

発電機です。

アップだあ、

周波数の同期の話や、いろんな技術的なことも

親切に教えて下さいました。

発電機の銘板です。

最大出力が、2300KWです。

この1号機と、3号機、4号機と、全部合わせて、9300KWですので

島根原発が100万KWだそうですから

その、100分の1くらいなんだ、

水車の、ケーシングの中です。

この、ステンレスの羽根が、

100分の何ミリ、という精度でできていて、

常時、少しずつ開いたり閉じたりしながら、、

定格の回転数になるように、水量を加減するのです。

こんな感じ、

真ん中に写っている、やや黄色味を帯びた

真鍮のような金属が

「オイルレスメタル」といって、

潤滑油を差さなくても、この金属がこすれると

中に閉じ込めた小さな油の粒が、はじけて出てきて、

潤滑をするのだそうで、10年くらい持つそうなのです。

別の場所に使っている、軸受けですが、

この、水玉模様のとこが、オイルを閉じ込めているとこで、

以前は、鉛を使っていたのですが、

今は、テフロン系の樹脂を使って、

油を閉じ込めているのだそうです。

お話の流れが途切れることなく。

すぐに取り出されて、説明して下さったので

予め、説明のために用意して下さっていたようです。

水車です。

凄い、重量感です。

こちらが外側ですから、水が入ってくる側です。

ぴか、ぴか、に磨きあげられています。

ステンレスの鋳物で出来ているのだそうですが

15年のうちに、傷が入ったり、傷んだりしたところを

溶接で治して、それから磨くのだそうです。

水が出る側です。

 

 

 

水車のすぐ横です。

水圧鉄管がこの下を通って水車に繋がれていて

ここにも、弁があってここでも流量を調節します。

90度回ることで、開け閉めするようです。

上からの巨大な水圧を、ここで急に止めても

止まらないように思うので、お尋ねしてみましたら、

急に止めても、ここの弁は壊れないけど、

水圧鉄管(山から下りてきている直径1.8mの鉄パイプ)が

水圧で、膨れてしまうのだそうです。

流量の調節は、簡単ではなさそうでした。

水車を横からです。

ここに書かれている、

「有効落差」と「流量」の”積”が、発電量になるのだそうで

1号機は、落差が大きく、水量が少なめで、

3,4号機は、落差が少なく、水量が多めなので

だいたい同じくらいの発電量になるようです。

 

そろそろ、休憩時間も終わりのようです。

上に上がらないと、

 

長くなってしまいました。

又、続きをしますね。

 

おしまい。おしまい。

 

PAGE TOP