家を建てる際は、土地や建物の価格だけでなく、さまざまな税金がかかる点にも注意が必要です。税金は購入時だけでなく購入後も継続して発生するため、注意が必要です。今回は、家を建てた時、あるいは購入した時と、建てた後に発生する税金についてわかりやすく解説します。

家を建てると、どんな税金がかかるの?

家を建てた時、住み始めた時にかかる税金は?いつ、何を払うか、詳しく解説!

家の購入に必要な税金は主に2種類ある!

家を建てたり購入したりすると、タイミングによって大きく分けて2種類の税金がかかります。一つは「家を建てた時・購入した時に一度だけ発生する税金」、もう一つは「購入後、毎年支払いが続く税金」です。不動産は高額な資産であるため、税金の負担も大きくなりがちです。ただし、税負担が重すぎて住宅を取得できなくなることがないよう、国によってさまざまな軽減措置が設けられています。それでは、これらの代表的な税金について詳しく見ていきましょう。

家を建てた時・購入した時に一度だけ発生する税金

まずは、家を建てる、あるいは購入時に発生する主な税金の代表的なものには、契約書に課税される「印紙税」、登記手続きに必要な「登録免許税」、不動産を取得した際に納める「不動産取得税」があります。これらの税金について紹介します。

■印紙税

印紙税とは、経済的な取引に関連して作成される契約書や領収書など、印紙税法で定められた課税文書に対して課される税金です。文書の種類や記載金額ごとに税額が定められており、原則として収入印紙を貼付し、消印することで納税します。家の購入で主に関係する契約書は、以下の2つになります。

家を建てた時、住み始めた時にかかる税金は?いつ、何を払うか、詳しく解説!

<建築請負契約書>
建築工事を請け負う工務店やハウスメーカーと契約する際に交わすのが「建築請負契約書」です。現在、印紙税の軽減措置が実施されており、2014年から続くこの制度は、2027年3月31日までに作成される契約金額100万円超の建設工事請負契約書が対象となります。対象の契約書については、本則税額ではなく軽減税額が適用されます。

<不動産売買契約書>
不動産売買契約書に貼る収入印紙の金額は、契約書に記載された売買金額によって決まります。不動産売買契約書についても印紙税の軽減措置が実施されており、2014年4月1日から2027年3月31日までに作成された契約書が対象となります。

【建築請負契約書および不動産売買契約の印紙税額】

契約金額本則税額軽減税額
100万円を超え 200万円以下のもの400円 200円
200万円を超え 300万円以下のもの1千円500円
300万円を超え 500万円以下のもの2千円1千円
500万円を超え1千万円以下のもの1万円5千円
1千万円を超え 5千万円以下のもの 2万円1万円
5千万円を超え 1億円以下のもの6万円3万円
1億円を超え 5億円以下のもの10万円6万円

■不動産取得税

不動産取得税は、土地や家屋などの不動産を取得したときに1度だけ課税される税金です。不動産取得税の税率は全国一律ですが、課税するのは各都道府県となっています。

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【建物における不動産取得税】
建物の不動産取得税は原則4%ですが、住宅用建物は特例により税率が3%に軽減されます。この軽減は広く住宅に適用されます。さらに、新築住宅で一定の要件を満たす場合には、税額計算のもとになる評価額から1,200万円を控除して計算する特例もあります。

控除の適用には、床面積(50㎡以上240㎡以下)などの条件がある点を押さえておきましょう。

○通常
不動産取得税=建物の固定資産税評価額×税率4%

○軽減の特例措置が適用される場合(住宅用)
不動産取得税=建物の固定資産税評価額×税率3%

○軽減+控除の特例措置が適用される場合(新築住宅)
不動産取得税=(建物の固定資産税評価額―1200万円)×税率3%

※控除の要件

  • 新築住宅であること
  • 居住用全般に適用(マイホーム・セカンドハウス・賃貸住宅など)
  • 課税床面積が50㎡以上240㎡以下(戸建以外の貸家住宅は1戸当たり40㎡以上)

【土地における不動産取得税】
住宅用土地については、一定の要件を満たす場合、2027年3月31日まで税率3%および評価額を2分の1とする特例措置が適用されます。さらに、2026年3月31日までに新築住宅用の土地を取得した場合には、控除も適用されます。

○通常
不動産取得税=土地の固定資産税評価額×税率4%

○特例措置のみが適用される場合
不動産取得税=土地の固定資産税評価額×1/2×税率3%

○特例措置+控除が適用される場合
不動産取得税=土地の固定資産税評価額×1/2×税率3%-控除額

控除額に関しては、以下の①と②の金額の多い方を適用します。
①4万5千円
②(土地1㎡当たりの固定資産税評価額×1/2)×(住宅の課税床面積の2倍相当部分〔上限200㎡〕)×税率3%

※控除の要件

  • 上記「建物」の軽減の要件を満たすこと
  • 土地を先行取得した場合、取得日から3年以内に住宅を新築すること
    ※ただし、土地の取得日が2026年3月31日までの場合に限る
  • 土地を借りるなどして住宅を新築した人が新築1年以内にその土地を取得すること(建物建築先行の場合)

■登録免許税

住宅を購入する際には、土地や建物について購入者の所有権を登記する必要があります。これは、法務局(登記所)に備え付けられている登記簿に、土地や建物の所有者を記録し、公示するための手続きです。この際に国に納める税金を「登録免許税」といいます。

家の購入に関わる登記には、所有権が設定されていない新築住宅を購入した場合に行う「所有権保存登記」と、土地や中古住宅など、すでに所有権が設定されている不動産を購入した場合や相続の際に行う「所有権移転登記」があります。登録免許税は、登記の種類ごとに定められた税率を、原則として固定資産税評価額に乗じて算出されます。

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【新築住宅を購入した場合】
新築住宅を購入した場合の 所有権保存登記(建物) については、固定資産税評価額に税率を乗じて登録免許税を計算します。一般住宅の「所有権保存登記」は、2027年3月31日まで軽減措置が適用されます。なお、長期優良住宅など一定の要件を満たす場合は 0.1% となります。

○通常
所有権保存(建物)=建物の固定資産税評価額×0.4%

○軽減措置が適用された場合
所有権保存(建物)=建物の固定資産税評価額×0.15%

※軽減措置の要件

  • 床面積50㎡以上
  • 新築後1年以内の登記

【土地を購入した場合】
住宅用の土地を購入した場合に行う「所有権移転登記」の登録免許税は、本則税率2%です。ただし、自己の住宅の敷地として取得する場合については軽減措置が設けられており、2026年3月31日までに土地を取得した場合、1.5%の軽減税率が適用されます。

○通常
所有権移転(土地)=土地の固定資産税評価額×2.0%

○軽減措置が適用された場合
所有権移転(土地)=土地の固定資産税評価額×1.5%

■抵当権設定登記

住宅ローンを利用する場合は、金融機関の担保として不動産に抵当権を設定する「抵当権設定登記」が必要になります。この登記にも登録免許税がかかり、税率は原則として借入額の0.4%ですが、住宅用不動産については2027年3月31日まで0.1%軽減される特例措置が適用されます。

○通常
抵当権設定登記=債権金額×0.4%

○特例措置が適用される場合
抵当権設定登記=債権金額×0.1%

※特例措置の要件

  • 自己居住用の住宅であること
  • 新築または取得後1年以内に 抵当権設定登記を行うこと
  • 床面積50㎡以上であること

購入後、毎年支払いが続く税金

家を建てた後は、毎年支払いが続く税金として「固定資産税」と「都市計画税」がかかります。これらは不動産を所有している限り、毎年課税されます。土地や建物の評価額は3年ごとに評価替えが行われるため、税額はその都度見直されます。建物については、経年劣化を考慮して評価額が徐々に下がっていくのが一般的です。なお、「都市計画税」は都市計画区域内の不動産にのみ課税される税金のため、課税の有無や税率については、事前に市町村へ確認しましょう。

■固定資産税

固定資産税は、土地や建物などの不動産を所有している人に対して毎年課される税金です。税額は、各市区町村(東京23区の場合は東京都)が算定する固定資産税評価額をもとに算出された課税標準額に、標準税率1.4%をかけて算出されます。なお、土地については住宅用地に対する固定資産税の特例措置が設けられており、税負担が軽減される仕組みになっています。

※ 税率1.4%は標準税率であり、市町村によって異なる場合があります。

【建物における固定資産税】
○通常
固定資産税額= 評価額×1.4%

○特例措置が適用される場合(新築住宅)
固定資産税額= 評価額×1.4%×1/2(3年間)

※特例措置の要件

  • 適用期限:2026年3月31日までに新築住宅の課税が開始されること

【土地における固定資産税】
○通常
固定資産税額= 評価額×1.4%

○特例措置が適用される場合(新築住宅)
固定資産税額= 評価額×特例率×1.4%

土地に関する特例率は以下になります。

住宅用地の条件固定資産税の軽減内容
小規模住宅用地(200㎡以下の部分)評価額×1/6
一般住宅用地(200㎡を超える部分)評価額×1/3
家を建てた時、住み始めた時にかかる税金は?いつ、何を払うか、詳しく解説!

■都市計画税

都市計画税は、市町村が定める「都市計画区域」のうち、市街化区域内に所在する土地や家屋などの不動産を所有している人に対して課される税金です。税率は市区町村ごとに異なりますが、法律で上限は0.3%と定められており、多くの自治体がこの上限税率を採用しています。なお、都市計画税についても、土地に関しては住宅用地の特例措置が設けられています。

【建物における都市計画税】
都市計画税額= 評価額×0.3%

【土地における都市計画税】
都市計画税額= 評価額×特例率×0.3%

上記の土地に関する特例率は以下になります。

住宅用地の条件都市計画税の軽減内容
小規模住宅用地(200㎡以下の部分)評価額×1/3
一般住宅用地(200㎡を超える部分)評価額×2/3

知っておきたい税金の手続きと節税

家を建てた時、住み始めた時にかかる税金は?いつ、何を払うか、詳しく解説!

税金の手続きと期限をチェック!

家を建てると、さまざまな税金がかかります。ハウスメーカーで住宅を購入・建築した場合の手続きと期限について簡潔にまとめました。

1.「印紙税」(建築請負契約・不動産売買契約)の手続き

【申告】不要

【納税】契約時に契約書に収入印紙を貼付し、消印することで納税

※ハウスメーカーが契約書作成時に対応するのが一般的。印紙代は契約金額に含まれるか、別途請求されることが多い

2.「不動産取得税」の手続き

【申告】不動産取得後、原則30日以内(地方自治体によって60日以内とされる場合も)に都道府県税事務所へ申告(軽減措置を受ける場合も同様)。

【納税】申告後、都道府県税事務所から送られてくる納税通知書に従い納付

※軽減措置により税額が0円の場合、通知書が届かないこともある

3.「登録免許税」の手続き

【申告】不要

【納税】主に建物の引き渡しおよび登記手続き時に、司法書士を通じて納付するのが一般的です。現金または収入印紙で納付し、住宅用不動産の税額軽減の特例措置が適用されるケースが多い。

4.「固定資産税」「都市計画税」の手続き

【納税】毎年4~6月頃に納税通知書が届き、年1回または年4回に分けて納付

※納付回数・期限は市区町村により異なる

住宅ローン控除も活用しよう

住宅ローン控除(減税)は、住宅ローンを利用して住宅を取得した場合に、年末の住宅ローン残高等に一定率(0.7%)を掛けた金額を、最大13年間、所得税(控除しきれない場合は一部住民税)から控除する制度です。住宅の省エネ性能等により控除対象となる借入限度額が異なり、高性能な住宅ほど優遇されます。初年度は確定申告が必要で、2年目以降は会社員の場合は年末調整、個人事業主等は毎年確定申告を行います。

【申告と納税の流れ】

  • 初年度
    確定申告が必要(申告期間:入居した翌年の 1月1日~3月15日)
  • 2年目以降
    会社員:年末調整で手続き
    個人事業主等:毎年 確定申告
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