家づくりを考える時にまず悩むのが、「木造にするか、鉄骨造にするか」ではないでしょうか。どちらにもメリットとデメリットがあり、正解は一つではありません。構造の違いを知ることが、理想の家づくりへの第一歩と言えます。この記事では、それぞれの特徴をわかりやすく解説しながら、あなたの暮らしに合った構造の選び方を解説します。
家の「構造」とは?どんな種類がある?
家の構造は主に4種類ある!
建物の骨格となる部分を「構造」と言い、材料や組み立て方の違いによっていくつかの種類に分類できます。ちなみに、林野庁の「令和5年度森林・林業白書」によると、新築一戸建て住宅のうち、木造建築住宅が占める割合は9割以上にものぼります。日本の多くの住宅が、木造建築で建てられていると言えます。
1.木造(W造)
日本で最も普及している住宅構造のひとつであり、古くは寺社仏閣から現代の戸建住宅まで、幅広く採用されています。柱、梁、壁といった主要な構造部分に木材を使用します。木造には主に3つの工法があります。
・在来軸組工法
日本の伝統的な木造建築工法で、木の柱と梁を格子状に組み合わせて建物の骨組み(軸組)を作ります。
・ツーバイフォー工法
北米発祥の工法で、壁・床・天井のパネルで建物全体を面で支えます。部材の規格化によって施工も比較的スムーズです。
・CLT工法
CLTとは「クロス・ラミネイティッド・ティンバー」の略称。欧米で普及が進み、日本では2016年の関連法規の施行以降、活用が拡大している木質パネル材を活用する工法です。ひき板(ラミナ)を繊維方向が直角に交わるように複数枚重ねて接着します。
2.鉄骨造(S造)
柱や梁など骨組に鉄骨を使用した構造で、構造部分の鉄骨の厚さによって「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」に分けられます。
・軽量鉄骨造
主要な鉄骨の厚さが6ミリメートル未満のものです。一般住宅や低層の共同住宅などで採用されています。
・重量鉄骨造
主要な鉄骨の厚さが6ミリメートル以上のものです。主に3階建以上のマンションや店舗ビルなど比較的大きな建築に採用されています。
3.鉄筋コンクリート造(RC造)
鉄筋を組んで周りを型枠で囲み、コンクリートを流し込んでつくられる構造。中低層の建築物で多く採用されています。
4.鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
鉄骨の骨組みの周りに鉄筋を組んでコンクリートを流し込んでつくられる構造。高層の建築物で多く採用されています。
木造と鉄骨、どちらがおすすめ?
木造派?鉄骨派?ライフスタイル別に診断!
木造と鉄骨、どちらがあなたの暮らしに合う家でしょうか?あなたの土地の条件やライフスタイル別に診断してみましょう。チェック項目が最も多く当てはまった構造が、あなたの家に適した構造と言えます。
それぞれのメリット&デメリットを知ろう!
木造、軽量鉄骨造、重量鉄骨造のメリットとデメリットを簡単に解説します。どの構造を選ぶかは、予算、敷地条件、家族構成、将来のライフスタイルによって変わります。構造の性能だけでなく、自分たちにとっての「暮らしやすさ」を軸に検討しましょう。
木造住宅
■メリット
木造住宅は、郊外の広い土地に向いています。木造の持つ自然素材の温もりやデザインの自由度、庭のある暮らしに適した構造と言えます。
■デメリット
木造住宅は現場での作業が多くなります。特に在来軸組工法の場合、初期費用は抑えられますが、大工の技量によって仕上がりや性能が大きく左右されます。また、木造は構造的に柱と柱の間の距離(スパン)を長く取るのが難しく、吹き抜けや大きな窓をつくりたい場合は補強部材の追加が必要となります。さらに、木材自体が可燃物であるため、鉄骨造に比べて火災時には燃えやすいというデメリットもあります。
軽量鉄骨住宅
■メリット
大手ハウスメーカーの多くが採用する軽量鉄骨は、工場で部材を生産・加工した品質の良さがメリットと言えます。耐震性や耐火性も優れているので、都市部や災害リスクの高い地域に住む人におすすめです。
■デメリット
木造に比べて通気性や断熱性が劣り結露がしやすいので、気密性や断熱性を高めるための対策が必要となります。また、鉄骨構造は硬質で振動を伝えやすく、足音や生活音が階下に響きやすいというデメリットもあります。軽量鉄骨住宅は壁や天井が構造体の一部を担っているケースが多く、リフォームの際も間取りの変更や水回りの移動に制約が出やすいという傾向があります。木造の家に比べて環境負荷も大きくなるのがデメリットと言えるでしょう。
重量鉄骨住宅
■メリット
厚みのある鉄骨を使用するため、柱や梁の数を減らし、壁や天井が厚くなることで、優れた耐震性や耐久性、防音性が期待できます。また、ラーメン構造などにより、柱や梁の間隔を広く取ることができ、開放的で広々とした大空間を実現できます。
■デメリット
建築費用が木造や軽量鉄骨に比べて高額になるのがデメリットです。さらに、重量鉄骨では重量が増すため、地盤によっては補強工事が必要となります。
ここまで、家の「構造」についてご紹介してきました。
次回は、木造住宅について深堀していきます。なぜ、新築一戸建て住宅のうち、木造住宅が占める割合が9割以上にものぼるのかが分かります!
また、ライフデザイン・カバヤ開発した「CLTハイブリッド構法」。その構法で実現できる暮らしをご紹介します。